カテゴリー: 海外事情

孫崎享『不愉快な現実』

筆者は外務省官僚として各国で外交官を務め、最後には防衛大学教授でキャリアを終えるという、理論派の元外交官です。帯には尖閣諸島をなめるようにして飛行する航空自衛隊機が映っていて、平積みにされている書店では手に取ってしまう仕掛けがあります。要点から言えば、日米の相互理解がずれてきてしまっていて、日本人よ周囲を見渡して現実認識を改めよというメッセージがちりばめられています。

インドネシアと日本

2年続けて訪れたインドネシアの地で、日本との関係について考えてみた。人口は約2億4千万人で世界第4位、年齢構成が若く、伸び盛りの国である。日本語学習熱が高まっており、EPAに基づくインドネシア人の看護師見習い・介護士も来日している。親日である理由は、植民地支配から脱して独立するのに日本が大きく関与したためらしい。今後、国の発展に有為な人材が、日本に留学して育ってくれれば良いと考える。