カテゴリー: 社会保障

ケイパビリティの現実

アマルティア・セン教授の講演の後に開催された震災復興シンポジウムで、主婦を名乗る聴衆から質問に名を借りた自己主張がなされた。思い込みと決めつけと、人の話に耳を傾けない態度は、スルーしたパネリストが共通して感じていたことかもしれない。個々人に与えられた潜在的な選択能力、ケイパビリティの欠如こそが貧困なのだとセン教授は言っている。目の前にある選択肢が見えないことこそ貧困の証明であり、はからずも実例を観察することになった。

アマルティア・セン教授、震災復興を語る

2012年2月6日、六本木にある政策研究大学院大学を会場に、アマルティア・セン教授の講演会が行われた。震災復興について語った講演の中では、津波で家を失い失業した人々、原発事故で避難している人々、そして家族・地域・世代のつながりを断ち切られてしまった多くの人々はケイパビリティを失った状態なのだと指摘する。

保育料を引き上げる理由(4)

保育料を引き上げる理由(1)~(3)までで、各種保育所が生まれていること、そして待機児童だけが問題なわけではなくて、認可保育所に入れるかどうかが新たな格差を生んでいることが理解してもらえただろう。川崎市で、なぜ今になって保育料を引き上げなければならないのか、記者発表要旨からかいつまんで説明したい。